スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ

交響曲第00番ヘ短調
 ザールブリュッケン放送交響楽団

交響曲第0番ニ短調
 ザールブリュッケン放送交響楽団

交響曲第1番ハ短調
 ザールブリュッケン放送交響楽団

交響曲第2番ハ短調
 ザールブリュッケン放送交響楽団

交響曲第3番ニ短調「ワーグナー」
 ザールブリュッケン放送交響楽団

交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」
 ハレ管弦楽団
 ザールブリュッケン放送交響楽団

交響曲第5番変ロ長調
 ザールブリュッケン放送交響楽団

交響曲第6番イ長調
 ザールブリュッケン放送交響楽団

交響曲第7番ホ長調
 ザールブリュッケン放送交響楽団
 NHK交響楽団

交響曲第8番ハ短調
 ザールブリュッケン放送交響楽団

交響曲第9番ニ短調
 ザールブリュッケン放送交響楽団
 ミネソタ管弦楽団

 2001年はじめ、CDジャーナルで「スクロヴァチェフスキ&ザールブリュッケン放送響によるブルックナー交響曲全集が税込5250円で発売される」という予告記事を見た。私は狂喜した。90年代以降、彼のブルックナーは「隠れた名盤」などとして高く評価されており、私も近い内に手を伸ばそうと考えていたからである。廉価盤レーベルではNaxosと並んで注目を集めていたArte Nova(国内盤1枚1000円どころか780円というのもあった)だけに、バラを全部新品で揃えても10000円足らずで揃ってしまうところだったが、その半分程度(生協で15%引きで買うと4462円)で手に入るとは!(実際には税込6000円で発売され、購入価格は5100円だったが。)当時は安価な輸入盤ボックスセットのことは全く知らなかった。
 さて、入手して何度も聴いてみたのだが、首を捻る演奏が少なくなかったため、彼の評判に疑問符を付けざるを得なかった。とはいえ、彼が相当な実力者であることは認めている。何年か前のNHK交響楽団との「第九」の演奏は見事だったし、今年(2004年)のベートーヴェン・チクルス(交響曲全曲演奏会)の一部を「N響アワー」やBSで観た時も非常に感心させられたからである。当サイトの「はじめに」ページに書いたが、彼が発売側と購入側の期待に応えるために「ブルックナーを振る老巨匠」を演じているのではないかと私は思っている。
 またまたCDJだが、クラシック関係のエッセイを連載している渡辺和彦は、スクロヴァチェフスキのことを「私には下手なオーマンディにしか聞こえない」と書いていた。あくまでブルックナーに限定して、であるが、私はその程度の評価で十分ではないかと考えているところである。(オーマンディのディスクをそんなに聴いた私が言っても説得力はないが・・・・)詳しくは各ディスク評に書くことになろう。
 ところで、彼がエームス・クラシックス(Oehms Classics)に移籍してからは、以前と同様にBMGから発売されてはいても国内盤価格が1575円(税込)へと一挙に跳ね上がった。こういう不条理な値上げは(全集入手後のことゆえ私は文句は言わないものの)到底承伏できないと思うのだが、ネット上でそれほどブーイングが湧き起こらなかったのはどうしてだろう?

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