ブルックナーのページ

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 私がクラシックを聴き始めた頃は三大Bの交響曲の中ではブルックナーが断然好きだったが、その後→ブラームス→ブルックナー→ベートーヴェンと移り、最近は再びブルックナーに回帰している。そこで、まずはブルックナーから取りかかることにする。というより、私のライフワークになるかもしれない。なにせ所有ディスクは300種類を超えているのだから。(今後も増え続けるだろうし・・・・・)
 とはいえ、この「300」という数字も実は大したことはないのかもしれない。ネット掲示板で「ブルックナーは500枚以上」「8番だけで100種類」といった記述を目にしたような気もする。もしかしたら「発売されている音源は全て集める」という人も世の中にはいるかもしれない。いるとしたら何枚持っているのだろう?(ちょっと怖い。さらに「音源」ではなくて「音盤」なら恐すぎである。)
 ただし私にとっては非常に重みがあった。100種類を超えた頃から「これだけ集めたのだから何か記録のようなものは残しておきたい」と考え始めた。(記録さえ残しておけば、気に入らないディスクも心おきなく処分できる。)しかし、トップページにも書いたように私は大の物臭で時間だけが虚しく過ぎていった。200、300はそれこそアッという間に超えてしまったのであるが、ふと「もしこのまま何もせずに365種類を超えたら一生手を付けずに終わってしまうかもしれない」という嫌な予感がした。危機感といってもよい。それが重い腰を上げるに至った大きな理由である。(今考えるに、「1日1種類でも1年では終わらない」ということにそれほど深い意味があるとは思えないけれども。)

2004年10月19日追記
 本日受け取ったクナッパーツブッシュ&ケルン放送響による第7番(LIVING STAGE)で、とうとうコレクションが365種類に到達した(ネットオークション経由で入手)。ちなみに、364種類目がチェリビダッケ&ミュンヘンフィルによる3番91年ライヴ盤(En Larmes)、363種類目は宇野&日大管による4番(GRAND SLAM)。実は先月 hmv.co.jp に注文した品が2点あり(ブルは入荷しているようだが、同時注文品がまだ)、そちらが速やかに届いていれば、何と宇野盤が栄誉に輝いてしまうところだった。危ない危ない。(何が? とは言いながら、理由もなくヤキモキしていたのは事実である。)

2005年9月29日追記
 現在所有しているのは約440種類(うちディスク評の作成対象となる3番以降は420種類弱)である。このペースが続くとすれば、あるいは来年中にも500の大台に乗るかもしれない。ところで、どうも近頃は特に聴きたいとも思っていないディスクまでムキになって蒐集しているような感もあるが、実はそれに全く意義を感じていないということもないのである。確か昨年観たテレビ番組だったが、森永卓郎が「これからの時代を生き抜くためにオタクになれ」と語っていた。頑張れば誰でも金持ちになれる(「勝ち組に入る」だったっけ?)ということなどあり得ない現代だからこそ、どんな些細なことでも「これだけは絶対誰にも負けない」というものを持っている人間が強いんだそうだ。さすがは「年収300万円時代を生き抜く経済学」の著者、主張にも説得力がある(註)。彼自身さまざまな物品のコレクターのようで、中でも消費者金融関係のティッシュ(街頭でタダでくれるヤツ)の数では日本一だと豪語していた。彼に倣い、私も(中身の質は措いて)とりあえず批評の頁数だけでも頂点を目指そうと考えた次第である。

註:とはいえ、彼の年収は数千万円単位に上ると三宅久之が別の番組(関西ローカルから他地域にもジワジワと浸透中)で暴露していた(森永を相当に嫌っている様子)。ついでながら、森永が人の話を聞いている時にいつも口を開けっ放しで、あたかも豆鉄砲を喰らったかのようなポカンとした表情をしているのは、他人事ながらどうにかならんものかと思う。あんな間抜け面では、(実際そうだとしても)知的な人間であるようには全く映らない。「TVタックル」がしばしば彼を起用しているのは何らかの世論誘導を狙ってのことではないかと勘ぐりたくなってしまうほどだ。

2006年7月29日追記
 とりあえず手持ちディスクの評執筆が片付いたので、今後は別コーナーの作成にウエイトを置くことにする。いくら好きだといっても毎日のようにブルックナーを聴くのはさすがにしんどかったし、それも2年以上に及んだのだから飽きない方がおかしい。当分の間は遠ざけるつもりである。(私が好物をトコトンまでしゃぶりつくすという人間であることはもはや説明の要なしと思うが、実際のところカレーライスを1週間、それも3×7=21回ぶっ通しで食べ続けても全く平気である。ところが上には上がいるもので、小松左京のエッセイ「わが青春の野蛮人たち」によると星新一は「餃子に凝って2年間、ピッツァパイに凝って2年間、そればっかり食べる」というタイプだったらしい。)
 ところで今年早々、またしても某掲示板に当サイトのURLが貼られた。「ブルックナーにうるさい奴が居る」という紹介文付きで。(「物事に対して見識をもっていて、細かいところまで気にするさま」ではもちろんなく、字数だけが取り柄ゆえ文字通り「五月蠅い」である。)「イマイチ 分かってないがw」というありがたいお言葉まで頂戴した。そりゃまそうだろう。それに付いたレス中の「楽譜も見てないようだし、版の違いもよくわからないようだね」にしたところで百も承知二百も合点。だから「思い込みと勘違いだけの香具師」は残念ながら的を外している。まさか私に専門的知識が欠けているとの自覚がないとでも思っていたのだろうか? 当サイトのタイトル(←2005年7月30日から約1年間採用していた「質より量」 "cantidad más que calidad" のこと)から判りそうなものだが・・・・どうせトップページすら見てなかったに違いない。「どっちが勘違いやねん?」と反論したくもなったが、そんな輩には言うだけ無駄というものだ。ただし、その少し後の「そもそも『ブルヲタ』とは言えまい」については、「はじめに」および「その他(雑文)」のページにて「名乗ったモン勝ち」を提唱した私としては素直に承伏しがたい気分である。が、仮にそうだとしたら自分は「ブルックナーバカ」ということにでもなるのだろうか? 「空手バカ一代」(子供の頃私は「からてばかーだい」と誤読、ついでながら「侍ジャイアンツ」は「まてじゃいあんつ」)のように「その道一筋」の人間を形容する場合に用いられる「バカ」が決して貶し言葉でないことは解っているけれども、(自分で持ち出して言うのも何だが)関西人の私にはやはり抵抗がある。当地では喧嘩に発展しかねない危険ワードなのだ。「アホ」は全く平気だが・・・・そういえば「男どアホウ!甲子園」という名作漫画もあったことだし、いっそ「ブルックナーアホ」にするか・・・・と一瞬考えたが、それだと単に作曲家を2人並べただけとも受け取られかねないので断念した。(蛇足ながら「カレヴィ・アホ」という名の作曲家がフィンランドにいる。坂田利夫の新登場テーマでも委嘱したらどうだろう?)また、私自身は抵抗がないけれども、いつ言葉狩りの対象になるか分からないような状況下では「ブルキチ」(もちろん「ブルックナー・キ○○イ」の省略形)の使用も控えるべきだろう。
 呼称はさておき、周囲の雑音(時には皮肉や冷笑)が耳に入らなくなるほど何事かに没入できるというのは、ある種の才能だと私は考えている。「バカ」の特権と言ってもいいだろう。そして、時には「秀才」や「お利口さん」には及びも付かないほどの大仕事を成し遂げてしまうものなのだ。その点、既にこんな言い訳がましいことを書いている時点で失格という気もしないではないが、とにかく物分かりのいい人間にだけはなるまいと思って生きてきた自分ゆえ、こういうスタンスは決して変えないつもりである。(別に喧嘩売ってる訳じゃないよ。)

おまけ
 新潮社の季刊誌「考える人」2005年春号に内田光子のロングインタビューが載っている。以前からこの人には独特の何かがあると思っていたが、そうなるだけの理由がちゃんとあったのだ。大変面白かった。挙げていけばキリがないので、特に印象に残った部分のみ抜き出しておく。
 
 なるようになる、とだけ思っていた。なるようにならなかったら、
 ならないだけだと思っていた(笑)。それは今でも同じ考えです。

 自分がやりたいと思うことを、やりたいようにやって生きていれば、
 他に何を望む必要がありますか? 私は偉くはなりたくないの。
 人間って偉くなるとごみがついちゃう人が多いんです。私はこれからも、
 学生にちょっと毛が生えたぐらいの感じで一生暮らしていきたい、
 と思っています。

ところで、札幌のSさん主催のBBSで話題になっていた「ハジメちゃん大人年齢診断」というのを自分もやってみた。実年齢の61%という判定結果が出たのは、自分がこういう台詞に強く共感するような人間だからなのかもしれない。

2006年12月追記
 別ページ(ヴァントの8番MPO盤評)に「今年中の500種類超えの実現は絶望的」と書いたが、それでも後半に猛烈な追い上げを見せて498種類になった。もしProfilレーベルによるヴァント&MPOの69番が発売延期にならなければピッタリ乗っていた勘定である(残念)。何にせよ、亀(「指揮者別目次」ページ参照)は一度止まったもののジッとしているはずがなく、再び歩みを開始した。この分だと来年もポピュラー音楽との二本立て体制は避けられそうにない。さらに春から秋は自転車走行記録の執筆も加わる。結局負担はちっとも軽くならない(泣)。

2007年12月追記
 評未執筆分も含め、現時点での所有は546種類である。もしヤフオクで発見→出来心入札した全集、つまりマズア&LGO、ハイティンク&ACO、朝比奈&大フィル(ジァンジァン)の何れかが落ちていれば550を超えていたことになる。(バレンボイムのCSO旧全集は値段さえ良ければ買っても良いと考えているのだが、中古市場では万を超える。廉価再発は当分ないのだろうか?)何にしても週に1種類弱というペースでコレクションを増やし続けてきたという訳である。もしそれが鈍化しなければ10年後には4桁到達も視野に入ってくることになるはずだが、その頃には私も「お嬢さん、今私が書いている論文の話をしてあげるからこっちに来なさい」などと語りかけるような人間になっているのだろうか?(←おいおい、マジで捕まるぞ。どっかの教頭先生じゃあるまいし。)

もひとつ追記
 既にお気づきだろうが(誰でも気付くって)、今月中旬から当サイトのURLの前半部が変わっている。要は別サーバに移転した訳だが、その理由については別ページに記した通りである。(お暇なら捜してみてちょ。ちなみにヒントは「小川」である。)

2008年12月追記
 あるディスク評ページに「絶望的」と書いた今年中の異演奏所有数の600到達であるが、実は既に超えてしまっている。恐ろしいことだ。何でこうなったかといえば、まずは長いことスルーしていたハイティンク&ACO全集のちょっかい入札→そのまま落札がケチの付き始め(?)。さらに「100年に一度」とまで言われている金融危機→世界同時不況による英ポンド暴落でamazon.co.ukの販売価格が随分お手頃となり、私はそれを機にセット物を何点か購入したのだが、それらの中に「絶対手を出さない」はずのマズア&LGO全集が含まれていたのである。それでイッキに大台到達となってしまった。他にもレビュー未執筆のディスクがいくつか残っている。ただし、今は外的および内的事情があって手を付ける気にはなれそうにない。更新再開は早くとも年度明けになるだろう。どうかご容赦を。そして良いお年を。

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