交響曲第7番ホ長調
オイゲン・ヨッフム指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
70/03/15
Tahra TAH 171〜174

 この4枚組中では最も早い70年の演奏であるが、晩年の86年日本ライヴを持っているので、この時期の録音でかえって良かったのかもしれない。
 このディスク冒頭ではオランダ語によるアナウンスが聴ける。(余談ついでだが、フルトヴェングラーの1954年パリ・オペラ座ライブ2枚組では仏語が聴ける。)私はオランダ語は全くかじったこともないのだが、ドイツ語と綴りが少し似ているから何とかなるだろうと思っていたが、どうにもならなかった。(とはいえ、オランダ人は英語もちゃんと話してくれるので全く困らなかった。一方、ドイツ人はおそらく英語も理解できるのだろうが、ドイツ語しか話そうとしないので同行の先生は憤慨しておられた。が、お陰で私のドイツ語力はかなり鍛えられたように思う。)発音があまりにも違いすぎる。そういえば、私がかつて過ごした南米の先住民の村から約20km離れたドイツ系移民居住地で話されていた低地ドイツ語と響きはそっくりだった。彼らはメノー派(古い慣習を固持するプロテスタントの異端派)の彼らは私たち日本人に対して非常に無愛想だった。(いやなことを思い出してしまった。)なお、ブックレットに掲載されているプログラムによると、この日のコンサート前半にはハンス・コックスの第2交響曲が演奏されていたらしいが、作曲者には全く馴染みがない。どうやら現代作曲家らしいが・・・・("tweede"が"zweite"と同じ意味であるのに気づくまで暫く時間がかかった。)
 さて、肝心のディスク評には何を書いたらいいのか思い浮かばない。4番75年盤ページに書いたことがそのまま当てはまる。つまり、オケの音色とホールの特性によって彼の7番中ではかなり抑制気味に聞こえる。実際に聴き比べてみても他盤のようにムチャと感じられるような加速や減速はやっていなかった。常任を務めていたACOでは控え目にしてVPO客演では思い切ったことをやっている。フツーは逆じゃないかという気がするのだが・・・・やっぱりようワカラン人だ。

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