交響曲第7番ホ長調
セルジュ・チェリビダッケ 指揮 シュトゥットガルト放送交響楽団
71/06/08
The Bells of Saint Florian AB-5

 トラックタイムから判断するにDG正規盤と同一演奏らしい。この演奏の最大の特徴は、楽譜にはないはずの打楽器と声楽(テナー)パートの付加である。チェリの他の盤(特にSDR時代)でも聴けるが、当盤に登場する回数は際立っている。そして、その効果も非常に高いと思う。特に第2楽章のハ長調に変わってからの部分(10分17秒〜)の「ピシッ、ピシッ」という打楽器のリズムは聴く者の精神を叩き直そうとするかのような鋭さがあり、思わず背筋が伸びる。お分かりのようにここまでは冗談なのだが、2楽章のピークでのティンパニの叩き方は全く独特で驚かされる。奏者が大見得を切っているようでカッコイイ。改訂版とも違っているし、チェリの他の盤でも聴けない。これも4番コーダと同様に楽譜の改変なのかもしれないが、やはり非常に効果的だと思った。

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