交響曲第3番ニ短調「ワーグナー」
セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
87/03/19〜20
EMI 7243 5 56689 2

 SDR盤より演奏時間が3分以上長くなっているが、全体的に遅くなった感じである。テンポ、音量ともメリハリにやや欠けると感じられるため私の評価はやや低い。特にSDR盤で感心したような音量処理における抑制の利かせ方が影を潜めてしまったのが残念である。また身勝手なもので、かけ声が明瞭に聞き取れないことにも物足りなさを感じる。が、実に丹念な演奏であることには変わりがない。(エンディングはちょっと遅すぎるように感じるが。また、この演奏では「軟着陸」してない。)EMI盤には文句ばっかし言っているけれども、この盤に限っては録音も優秀である。というより、かなりシャープな音質なので、その点では明らかにSDRの「鐘」盤を上回っている。

追記  91年録音とされる海賊盤CD-R(En Larmes)を2004年10月に入手した。そちらのページに当盤の印象も記したので参照されたし。

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