アナ・ベレン(Ana Belén)
Como Una Novia
1991
BMG España/Ariola 9A 261635
1951年マドリード生まれ。女優業と掛け持ちらしい。通販サイトで検索すると2桁枚数のアルバムが出てくる。私は1991年冬(たぶん2月)に知った。パラグアイ帰国後から視聴を開始した「NHKスペイン語会話」(山崎真次担当)の「今月の歌」にて当盤の末尾に収録されている "Hombres" が紹介されていたのである。後に名古屋の中古屋にて何気なく当盤を買い、「あの曲か」と思い当たったという次第。他にラジオ講座でもテーマ曲に採用されたり音楽コーナーで流れているのを耳にしたことがあるから、スペインの歌手としてはそこそこ知名度があると考えても良いだろう。
ただし、当盤の印象も「そこそこ」に留まる。やはり兼業歌手ゆえ実力は推して知るべしというべきか。決して下手ではないが、感心させられるようなことは全くない。タイトル曲 "Como una novia"(トラック3)をはじめ、耳当たりの良い11曲(トータル約44分)を揃えているのも歌唱力相応の無難な選択といえるかもしれない。冒頭の "Camino de vuelta" の大袈裟な節回しには辟易させられたが、4曲目 "El fantasma del estudio 1" などドラマティックな音楽には合っていると思う。平均すれば70点はやれる。なお、ラス前の "Los restos del naufragio" など穏やかな曲ではベレンのボンヤリした感じの声と歌い方がハマりすぎるため、寝不足の日に聴くと眠気を催すかもしれない。通勤車中での再生には注意されたし。
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